ギリシャ神話に登場する伝説上の都市と思われていたイリオス（トロイ）の地はドイツの資産家ハインリヒ・シュリーマン氏の3年間の発掘で実在した歴史上古代都市だったことがわかりました。その後の考古学者による発掘でトロイ遺跡は紀元前3000年頃に始まる初期青銅器時代（第1市）から紀元前350～400年頃のローマ時代（第9市）まで9層に渡った積み重なる遺構が見つかりました。トロイ戦争の史実は第7層の紀元前1300～1200年頃のものらしく本当に気が遠くなる歳月ですね。トロイ戦争でトロイが陥落した決め手となったトロイの木馬が再現されて建っています。ギリシャ側は兵士を木馬に潜ませてトロイ城内に侵入させて討ち勝ち滅亡させた史実があります。この史実から転じて「トロイの木馬」は相手を巧妙に陥れる罠と呼ばれるようになりました。トロイ遺跡は1998年に考古遺跡として世界文化遺産に登録されました。