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2017年11月10日(金)
- 建築さんぽ
曲線美建築 カサ・ミラ
19世紀末~20世紀初頭にカタルーニャ地方で興った芸術復興運動の最中、スペイン建築家アントニー・ガウディの建造物は独創的なデザインと思想を取り入れ最も芸術性が際立ったことでしょう。今まで見たこともないような感性と思想、デザイン芸術は自然界と建築を融合させたガウディの世界観でした。自然界にモチーフを求めた造形は自由そのものの表現で終始されているように見えますがその表現には構造力学や合理性に裏打ちされた建築家の芸術でした。バルセロナのグラシア通りにある「カサ・ミラ」は1910年に完成し直線を全く使わずに地中海や雪山をテーマに建築されています。バルコニーの鐡の手摺は植物の柔らかな曲線で鋳造技術が卓越していて驚きます。天井や壁の全ても波打つ海の曲線デザインが美しい。この建物は実はマンションで一世帯7部屋もある高級共同住宅で、屋上の不思議な造りや彫刻もとても面白い。象牙や大理石、陶器で造られた煙突や巨大彫刻があります。