ブログ

2008年2月3日(日)
- 現場レポート
選ばれる住宅
以前に 冬に雪の多い中部地方のお宅で一部ランニングコストが
関東の一般住宅よりも安かったというお話を聞いたことがあります。
これは厳しい風土に見合った対策として 建築にいち早く高性能を
取り入れた結果と言えるでしょう。
冷房設備の乏しい期間が長かったことと 湿気のある日本は夏の
暑さ対策をもとに建築されていましたが 現代は一様に暑さ寒さ
両様で対策できる性能が確立されています。
ただ、確立はされましたが 仕様にばらつきがあるのです。
電話でのお問い合わせのなかで 「お宅、坪単価どのくらいでやるの?」
の質問が まだまだ多いです。
大工さんが一棟一棟、丁寧に建てた「物造り」がすたれてしまって
戦後、建築を産業化した「物売り」の名残りでしょう。
住宅価格は新築時の購入価格が安ければ 全てお得!と思われがちですが
実際は住み始めてから解体するまでの全期間が当てはまることになります。
購入時のイニシャルコストに加え、将来的に住み始めてからのランニングコスト、
メンテナンスコストを忘れがちです。
すると前述の中部地方と関東の比較に似たケースが発生しやすいことになります。
質を問われる住宅は 基礎、躯体構造など特に建ててからやり直しが効きません。
やり直しが効く部位も いずれは工事代の掛かるリフォーム依頼をしなければなりません。
![ext_l[1].jpg](/2008/02/03/ext_l[1]-thumb-170x115.jpg)