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2017年10月3日(火)

  • 建築さんぽ

銀閣寺・東山文化の完成度

京都の三閣は金閣寺・銀閣寺・飛雲閣ですがとりわけ銀閣寺は人気でリピーターが多いというのがうなずけます。本物とはこういうものだ!という世界観に出会えます。建築・芸能から茶道・華道・絵画のたしなみもあったといいわれる文化人の足利義政の群を抜いた美意識とバランス感覚は圧巻で東山文化の侘び寂びの完成度を牽引しています。先ず、生垣が続く広すぎないアプローチを進み直角に向かって左に曲がると銀閣寺(正式名称:慈照寺)と錦鏡池と義政自ら作庭指導したという回遊式庭園が目に飛び込んできます。上品な生垣と広すぎないアプローチに対してがらりと変わって見える360度の全景の対比が天才的で最初から感動します。そして銀閣を焦点に観ながら回廊式の庭園をゆっくりと廻ればなぜかじんわりとした幸せ感が込み上がってきます。日本の美の象徴の只中に在るからでしょうか。そして京都には雪が良く似合う。銀閣の建物と庭園コラボレーションの絶景は特に冬の雪が加わると風情に磨きがかかって侘び寂びの完成度が頂点です。銀閣は観音殿の呼び名で中には観音菩薩を安置する仏堂になり屋根中央には天下泰平を象徴する鳳凰像が立っています。何もかもが理にかなっている銀閣寺です。

 

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