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2006年11月10日(金)
- 現場レポート
<茶室>
信州に 国の指定史跡になっている「上田城」がありますが 皆様がよくご存知の真田幸村の父上昌幸公が築城し 2度に渡って徳川軍の攻撃を守り抜いた戦国の名城です。400有余年の歴史の往時を偲ばせる城跡独特の立派な建物ものが沢山ありますが なかでも目を引いたのは 真田城内に独立して建っている質素な「茶室」でした。
その茶室は建物そのものが円すい形で木を樽型になめして造作してあり 円の直径が1メートルあるかないかの本当に小さな小さな茶庵が3棟建っていたのが印象的でした。畳といえば半円に近い扇形のものが一枚のB4かA3サイズの長方形の畳を囲むようにきちんと縁ありで四枚確かに敷いてあります。高さは真直ぐ立つことができない140~150ぐらいで人ひとりが入室してお茶を飲むのに最低限の空間です。
より小さな空間・動作のなかに身をゆだねた時に見えてくるものがあり 人の一生の人生観や心性の悟りであったり 仏教や禅の心に通ずるものがあるといわれています。命はかない戦国時代の人々の生死感が自然を愛でる心や「一期一会」のおもてなしさえも おろそかにしなかった美学に感動しました。Shouko




