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2006年8月29日(火)
- 現場レポート
Vol.2「住む人が主役」―実践編―
新築をして内観・外観がグレードアップ、ステップアップするのは当たり前ですね。では住んでおられるあなた自身は新築によってどんなグレードアップ、ステップアップになっていますか・・・と伺ったら大袈裟でしょうか。豊かになったのはクローゼットの中だけということになっていませんか。大切な資金を使うわけですから家も人も相乗効果でポジティブに進むことに越したことはありません。
その為に私の場合は 新築時には基本的な生活手段の「家事」に目を向けてこの分野から改善しました。それは「家事・雑事に余分な時間をかけない家」だったのです。実行したのは次のポイントです。
<内装について>
① フローリングは広いスペースになるので 限りなくメンテナンスフリーな仕様にし、洗面、トイレなども見切りを付けず同じ素材で統一し、掃除用具一種類で終了する。
② 個室には造り付け収納スペースを取り、凸凹配置を避けるようにする。必要以上の家具を置かない。共有の屋根裏収納を取り 大物や使用頻度の少ないものを視界から外す。
③ リビングなどの共有スペースは造り付けにするなら収納する物をはっきりさせ 収納場所を過剰に取り過ぎない。何でも入れ過ぎて逆に探し物からはじまりがちで効率が悪い。
<設備について>
① オール電化を推奨します。(オール電化の詳細説明については別のVol.で後記します)
② キッチンはIHコンロ仕様にし、調理後の器具掃除を省いた。比較的使用頻度がなく不便で不衛生になりがちな吊り戸棚類は付けない。分別ゴミに対応できるスペースの確保。
③ 掃除し易い理由で造作風呂よりユニットバスに。トイレはタンクレス。
<私について>
① 整頓は収納ではなく整理から始める。
② ひとつの作業の手順をスリム化し シンプルを心掛ける。
自宅につきましては新築当初まで モデルハウスとしてお客様に開放するつもりはありませんでしたが当社住宅ショールームの隣に建っているので ついでにご覧頂いているうちに「戸塚にもこんな良い家が建ったんですね。」
「この家と同じように建ててください。」というようなお客様の声があり それならば実生活進行中の異例なモデルハウスとして開放しましょうかという思い付きでした。
また仏壇をご覧になった方が「随分リアルなモデルハウスですね。」とか、炊飯釜やポットを見て「本当にここに人が住んでいるんですか。」というようなお客様の声が大半なのには私も逆に驚きまして まだまだ無駄を省いた生活をしているご家庭は少ないことを再認識しました。
私よりも十二分に経験者でありましょうご年配の女性のなかには「目から鱗が落ちました。」「ここを見たら家に帰りたくないわね。」「どうしたら こんなに片づけられるんですか。」の声。
重複しますが 我が家は勿論住む為の目的で建てたので 大手ハウスメーカー展示場のような奇をてらったサプライズが無く 見せる為の住宅ではなかった。私が純粋に「家事の時間をかけない家」にしたかった気持ちそのままを建ててシンプルに実行していることが女性の方々にとってはサプライズだったのでしょう。
そうです。皆様、目から鱗なんてどんどん落として捨てちゃいましょう。置いてきぼりになることはありません。新築によって豊かになるのはクローゼットの中身でしょうか。あなたの身の内・心の中味が豊かになって当たり前にしませんか。家も人も相乗効果でグレードアップ、ステップアップ。住む人主役でいきましょう。